荻窪駅北口、荻窪教会通り商店街にある「やしろ食堂」。黄色いテントが目印です。
以前、方南町の「やしろ食堂」を紹介しましたが、もともとは新高円寺にあった本店(現在は閉店)を新潟出身の方が経営していた縁で、新潟出者がそれぞれ屋号を残して営業しています。
そう教えてくれたのは、店主の内山泰光さん(右)。息子の雅史さん(左)とお店を切り盛りしています。
現在75歳の泰光さんは、高校卒業と同時に故郷の長岡から上野まで汽車(D51)に揺られて上京し本店に勤め、1976(昭和51)年に荻窪店を開業しました。
歴史はありますが、明るく清潔感のある店内。カウンター上を埋め尽くすのは数々のメニュー。
定食の提供がメインですが、昭和の大衆食堂のなごりを残す黄色の単品メニュー看板は今も健在です。
もう同じような看板は作れないと言われているそう。
「メニューは、肉炒めや揚げ物など家庭料理ばかりで、特別なものはないよ。昔はくじらも提供していたけど、今は希少になったよね。メニューの多さは自慢で、毎日来ても飽きないようにしているよ」と泰光さん。
「荻窪は大きい会社がたくさんあるから、昼はさっと定食を食べ、夜はゆっくりしていくサラリーマンのお客さんが多いかな。開業当初から40年、45年も通ってくれる常連さんもいて、久しぶりに来た人から『あって良かった!』『昔のままで良かった!』と言われると嬉しいよね」と笑顔を見せます。
人気メニューは、麻婆餡がメンチカツにかかっているマーボメンチや、アジフライに唐揚げなどの揚げ物。今回は特別に、雅史さんがマーボメンチを作る様子を見せていただきました。
付けたての衣をまとったメンチカツが、たっぷりの油の中で、じゅわっと美味しそうに揚がっていきます。
サクサク、ジューシーなメンチカツに、ピリ辛でご飯が進む味の麻婆餡。ボリューム満点ながらペロッと食べられちゃいます♪
「こだわりのない店、というのがこだわり。大衆食堂だから、全ての職業の人が来てくれて、銭湯のような店だね。気軽に来てね」と泰光さんはメッセージをくれました。
おまけ
店頭に置かれる日替わり看板には、明るい泰光さんの人柄が表れる一言が。
今日は「スゴイーどうしたの」(笑)。
日々、常連さんも注目しているそうです。
店舗名 | やしろ食堂(荻窪) |
---|---|
住所 | 〒167-0032 東京都杉並区天沼3-27-8 |
TEL | 03-3391-5350 |
営業時間 | 11:00~21:30(祝日:11:00~20:00) |
定休日 | 日曜日 |
※定休日や営業時間は変更になる場合があるため、最新の情報は店舗へ直接ご確認ください。
※取材協力:(有)HOT WIRE GROUP
※掲載内容は2023年11月取材時の情報です。